やる気あり美

ゲイの井戸端会議にノンケが立ち会ってみた

~ゲイの「はたらく」編④~

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解決策はオープン化!?

小泉
俺ね、今日みんなと話をしていて、着地点はオープンにすることなんじゃないかなと思ったんだ。ゲイだっていうことをね。
職場だけにとどまらず色々な悩みがあるみたいだけど、オープンにしたらその大半は解決する気がした。なかなかそうできない事情がたくさんあるんだろうけど、最終的に行き着く先はそこなんじゃないかなって。
司会
うんうん。ゲイであることに関する諸々の悩みって、オープンにできない環境が結局はいちばんの原因なのかもしれないね。自己を解放できないってつらいから。
じゃあ、オープンにできない理由って具体的にはどういうものがあるんだろう? これがハードルなんだっていうもの。
小泉
単純に偏見がいちばんの原因だと思ったかな。
「あの人ゲイだ」って壁をつくられるのが怖いだとか、そういうことじゃないかな。
武田
正しく理解されない。それにつきる気がする。
自分がゲイであることへの誤解について、逐一説明するわけにはいかないから。「私はゲイなんですがアナタには(恋愛対象として)一切興味がないです」だとか(笑)、一人一人に言ってまわれる規模の会社ならいいのかもしれないけど。
太田
あー、それはそうかもね。
武田
直属の上司がホモフォビック(※同性愛者に嫌悪感をもっていること)な人で仕事にまで影響が出たらっていうことも考えてしまうし。僻地へ転勤させられたりとかね。
阿部
そうだよね。
太田
うん。武田が言うような現実的側面の話は難しいよね。悔しいけど、オープンにすることで左遷やイジメが想定される組織だってあると思う。だから簡単に「オープンにできないのは気持ちの問題!」とは言えないよね。
でもやっぱり翔が言う着地、オープンにすることで始まるよね、っていう話にはここにいるみんなは共感してるんじゃないかな。オープンにしても大丈夫だと思った人からしていこうよ!と。だからこそ僕らもこの「やる気あり美」という活動を始めたところがあるわけだし。
じゃあどうして、別に左遷もいじめも大丈夫だろうけど、という人たちがオープンにできないのかっていうと、今武田が「正確に理解されない」って言ってたけど、自分のセクシュアリティをオープンにすることで起きうる誤解に疲れる、っていうような理由だよね。
井上
説明が難しいよね。自分でも扱い方がわからないものを他人にシェアしづらいよ。

ノンケのみんな! 魅力的になあれ★彡

司会
それじゃあ逆に、何があれば、どういう条件が整えばカミングアウトできるって思うのかな?
武田
保証、なのかも。
この人には言っても大丈夫だろうな、っていう判断をどこかで下してるんだろうね。
阿部
受け入れてくれるだろうという確信がもてないと伝えようとは思わないって感じなのかな。
武田
その人のことが好きじゃないと言わないよね。もっと仲良くなりたいとか、そういう気持ちがないと。
井上
じゃあ解決策としては、周りに魅力的になってもらう、とか?
一同
(笑)
小泉
カムアさせてみなさいよと(笑)。
丸吉
それはいいね(笑)。
武田
ノンケの皆さんはもっと魅力的になるよう努力してくださ~い、ってことだよね(笑)。
太田
でも案外本当にそうなのかもね。
心から仲良くなりたいと思った人には、自分のことを知ってほしいと思うから。
司会
まさかまさかの場所に着地したね(笑)。
現実的な落としどころとしては、魅力的な人がたくさんいる環境に身を置く、それが実現できるくらい自分自身にも磨きをかける、っていうところかな……?
というわけで、女性誌のコピーみたいな締めになってしまって若干不本意ではあるのですが(笑)、このあたりで座談会を終了させていただこうと思います。
皆さん、長時間お付き合いいただきありがとうございました。楽しかったね!
一同
ありがとうございました!

 


撮影協力

■irodori(イロドリ)
東京都渋谷区神宮前2-14-17
web http://irodori-newcanvas.com/


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