ゲイの井戸端会議にノンケが立ち会ってみた
~ゲイの「はたらく」編①~
おっパブの思い出
- 司会
- さてさて。
場が温まってきたところで質問なんだけど、ゲイの皆さんは職場でゲイとして、ゲイだからイヤだ、みたいなことって何かありますか? - 太田
- いっぱいあるね。
- 武田
- うんうん。たくさんある。
- 太田
- わかりやすいところでいくと、風俗行こうよ!みたいな鉄板のノリがイヤだね。
- 武田
- うちの会社はそういうのがあんまりなくて飲み会も少ないんだけど、一度お客さんの接待でおっパブに連れて行かれたことがあったんだよね。あのときはもう本当にこんな気持ちは初めてっていうくらい、人としての尊厳を踏みにじられた気がした。
- 太田
- そう感じるよね。。
- 武田
- 思わずアムネスティインターナショナル(http://www.amnesty.or.jp/)に電話しようかと思ったくらい。
- 一同
- (笑)
- 井上
- 相当つらかったんだね。。
- 武田
- あのときばかりはね。悔しさみたいなものがこみ上げてきて。
- 丸吉
- それっておっぱいを触らされたの?
- 武田
- そう、触らされた。
- ゲイ一同
- (苦い顔)
- 武田
- 外国人みたいに顔の濃い女の子がついてくれたんだけど、全然かわいくないのね。なんでこんなかわいくもない、しかも微妙なサイズ感のおっぱいを触らされなきゃなんないの?って怒りがこみ上げてきたの。
- 一同
- (笑)
- 武田
- だからもう私がこの場を仕切ってやるくらいの勢いで、おっパブの女の子たちの笑いをいっぱいとって、「面白いですねお客さん」って言われて「よし!(ガッツポーズ)」みたいな。
- 司会
- そうやって乗り切ったんだ。
- 武田
- そう。それでそのあと二丁目に行って、「聞いてよ~」って。
すごく覚えてる。でもそれ一回だけかな。 - 井上
- 鮮明に覚えてるんだ?
- 武田
- うん。あのときは本当に悔しかった。
- 太田
- あるよね、そういうの。
ノンケにだっていろいろあるの
- 司会
- 太田なんかはそういうの多いんじゃないの。周りに元気な人が多そうなイメージ。
- 太田
- うん、多い。「風俗行こうぜ」っていうお誘い。
普段は「行きませ~ん!」で終わらせて絶対行かないようにしてるんだけど、笑いで逃げられるときもあれば、「え、行くだろお前?」みたいな反応をされるときもあるね。ああいうのって断ったときにただのKYなヤツっていうことになってしまうから、難しい。それを耐えるのが男の仕事でもあるだろ、みたいな空気感があってさ。 - 司会
- うーん、それは難しいね。。
こういうのって、ノンケとしてはどうなの? ゲイと同じように、誘われるとイヤだったりする? - 小泉
- ノンケにもたぶん2種類いて、先輩がお金出してくれるんだし行く、ラッキー!って人もいれば、全然興味ないし行きたくない、知らない人と寝たくないっていう人もいる。
実際には行きたくない人のほうが多いんじゃないかな。 - 阿部
- 僕たちの世代はそうだよね。
- 小泉
- そうだと思う。ちょっと上の世代に「おう行くぞ!」って感じの人が多いかな。
- 武田
- それってもしかして、自力で寝ることができない人たち……?
- 一同
- (笑)
- 小泉
- そうだと思う(笑)。
- 太田
- ここにいるような皆さんは自力で寝ていらっしゃるからね(笑)。
- 小泉
- 結婚している40代50代の人たちは、そういう場所に行かないとなかなか機会がないんじゃないかな。
- 井上
- なるほどね〜。
- 小泉
- あとは先輩との関係性にもよるよ。
すごく仲のいい先輩で、そういうノリもいっしょに盛り上がれるタイプだったら行くこともあるし。逆にそこまで仲のよくない先輩でいっしょに行きたくないな、っていう場合もある。誘ってくる先輩によりけりなところがあると思うな。 - 司会
- うんうん。風俗に誘われてイヤなのはゲイだけじゃないってことがわかっただけでもよかったよ。ちょっとだけ救われた気持ち(笑)。