10代LGBTQに会いたい!②
〜19歳・レズビアン(な気がする)女の子とピクニックしてきました〜
- 太田
- どんな感じですかって(笑)。
- みづき
- そうですね。私はお母さんは多分大丈夫だと思うんです。けど、じいちゃん、ばあちゃんはどうだろうって。もう1つ古い年代の人たち…。
- 井上
- ああ、そうだね〜。お父さんは?
- みづき
- お父さんはあんまり喋らないんで…。でもわたしが今までやりたいこととか、行きたい学校とか決めたときも、頑張りなさいって応援してくれたので、大丈夫だと思ってます。でもじいちゃんばあちゃんはテレビとか見ててもLGBTの人とか出てると否定的な反応なんで…。
- 山田
- それはある意味仕方ない部分もあるよね。
- 太田
- うん、そう思う。違うからね、育って来た環境が。
- 山田
- でもそれでもやっぱりおじいちゃんおばあちゃんにも分かってほしいと思うの?
- みづき
- はい、知っててほしいな、と。
- 太田
- 知っててほしいと思ったきっかけとか、理由ってあるのかな?
- みづき
- ずっと隠したりはぐらかしたりするのが嫌になってきて。大事な人たちなのに、なんで嘘をついてるんだろうって。お母さんに聞かれる度にギクってするのも嫌ですし。あとは、お兄ちゃんが結婚して、お母さんに孫を見せてあげるのも私じゃなくても大丈夫だな、と思えたこともあります。
- 一同
- なるほどね。
「カミングアウトしないことも思いやり」説
- 太田
- おじいちゃんおばあちゃんに分かってもらうって、どういうことを言われたら嬉しいとかあるのかな?
- みづき
- うーーん、何をいわれたいか、というのは…。今すぐ理解してくれなくてもいいんですけど、とりあえず私がそういう人なんだよってことを知っててほしいです。
- 太田
- なるほどね。知っててほしい、かあ。それはみづきちゃんのためであることは分かる気がするんだけど、知っててもらった方が、みづきちゃんとお二人との関係は良くなるのかな?
- みづき
- うーん、なんか、ばあちゃんは冗談で「もうそろそろ死ぬから」とか言うじゃないですか。「みづきが結婚するまでは」とか言ってるのを聞くたびに「ごめん」って思うので。
- 井上
- 罪悪感がやっぱりあるんだね。分かるなぁ。でも、おじいちゃんおばあちゃんにとって、知るのと知らないのとどっちがショックなのかな、とも思ったり…。今おいくつくらいなんでしたっけ?
- みづき
- 70歳くらいです。
- 井上
- なるほど。意地悪な言い方になっちゃうけど、みづきちゃんが罪悪感をなくすことが目的になってしまっているということはないのかな?
- みづき
- うーん。でも、何回か話したら分かってもらえる気がするんです。
- 井上
- おじいちゃん、おばあちゃんにとっては、今このタイミングで「レ、レズビアン!?」みたいな感じで、聞き慣れない話をされるのとされないの、どっちが幸せなのかなと思って。難しいなぁ…。
- 太田
- うん、難しいよね…。ぼくはみづきちゃんとタイプが似ているかもしれなくて、人とのコミュニケーションをすごく大事にしたいから、「自分の本当の姿を知っていてもらうのがいいじゃん!」みたいな考えなんだけど。でも、それってやっぱり相手にとっては押しつけだとも思うんだよね。皆が皆、人と本音を言い合うことが、いい関係を築く上で重要だと思っているわけではないとも思うし。
- 山田
- そうかもしれないね。
- 太田
- だから例えば、「実は今すごく好きな人がいるんだよ」っておじいちゃんとおばあちゃんには言ってあげて、「つれて来い」と言われても「今は海外出張に言ってて」とか言ってあげるとか!(笑)
- みづき
- なるほど。
- 井上
- 本当、そういう手もあるよね。
- 太田
- 手段はいろいろあると思うのね。別に絶対そうしろと言いたいわけではないんだけど。決めるのはみづきちゃんだから。でもそういう道も僕はアリだと思う。言った瞬間から自分だけの問題じゃなくなるから。「もう言ってやる!何回も話せば分かるだろ!」みたいな話ではないと思って。