10代LGBTQに会いたい!①
〜19歳・レズビアン(な気がする)女の子とピクニックしてきました〜
相談①:多分、お母さんにバレていると思います。
- 山田
- ここまで私たちばっかりから質問しちゃったけど。
- 太田
- 前のめりすぎた(笑)。
- 山田
- そうだよね! みづきちゃんから私たちに聞きたいこととかあれば聞きたいな。相談とかでも、何でも!
- みづき
- あの、そろそろお母さんに、自分はレズビアンだってことを言いたいなって思ってるんですけど、多分お母さんは気付いていて。
- 井上
- あ〜
- 太田
- 今回の記事が出た後に、お母さんにカミングアウトしたいんだよね。
- みづき
- そうなんです。この間、お母さんと電話してたときに、そういう話をさりげなく振ったら、「で、あんたはどうなの!? 女の子好きなの?」って言われてしまって。
- 一同
- へ〜〜
- みづき
- あ、やばいこれ気づいてるって思って、「バイバイ!」って切っちゃいました。
- 一同
- (笑)
- 太田
- 余計あやしい!
- みづき
- はい。「大丈夫だよ。なんでもないよ!」って。でも実は何回か聞かれたことあるんですよ。
- 井上
- あ、その一回じゃないんだ。
- みづき
- はい。なので、これは絶対気づいてるな、と。
- 太田
- 気づかれた最初のきっかけとかあったの?
- みづき
- うーん、きっかけは特にないんですけど……。でもテレビを見ていてお兄ちゃんと「この女の子が可愛いい、可愛くない」って話をしてたのがよくなかったのかもしれないです。男の芸能人の話は全然しなかったんで。
- 一同
- へ〜〜
- みづき
- あと、部屋に竹内佐千子さんのレズビアンのエッセイマンガを置いてたんですよ。
- 一同
- あ〜〜〜〜〜
- 井上
- それは証拠になったかもしれないね。
- みづき
- ちっちゃい文庫だったんですけど、あ、見つかったかな〜と。
- 山田
- なんか芸能人のことはあんまり決め手にはなってなさそうだよね。
- 井上
- うん、そうかも。
- 山田
- 私調べによると、女の人って、セクシュアリティ関係なくきれいな女の人を見るのは好きだと思う。私もかっこいいと思う男性芸能人より、きれいで好きな女性芸能人のほうが多いし。
- 井上
- 雑な調べだね(笑)。
- 一同
- (笑)
- みづき
- あ、あと、親戚で集まったときに、親戚から「彼氏いるの?」って聞かれるじゃないですか。そしたら母親が「こいつは『彼女』かもしれないから」ってボソッと言ったときに、ヤバい!って。
- 井上
- それはお母さんがセーフティネットを貼ってくださってる、って感じではないのかな?
- みづき
- うーん、でもパッと何気なく気を使って言ってくれたというよりは、ボソっと言われたんで、違う気がします……。
- 太田
- 嫌そうだったという感じ?
- みづき
- はい、あんまり喜ばしくはなさそうな、微妙な顔で言ってたんでヤバい、なぁって。
- 山田
- そうなんだね。でも、涼ちゃんの言うようにお母さんなりの気の使い方が、そういう感じなのかもしれないよね。そうだったら嬉しいね。
相談②:家族へのカミングアウトの仕方は?⇒井上の場合
- 太田
- 涼ちゃんは、ご家族へのカミングアウトはどんな感じだったの? みづきちゃん、聞いときたくない?
- みづき
- 聞きたいです。
- 井上
- 私の話をすると、親にどうやってカミングアウトしたかというのは、バレたというか、もう気づかれてたという感じでした。母親になんだけど。だから、もしかしたらみづきちゃんと似ているかもしれない。母親が敏感だというのもあるのだけど、私、昔から男の子の友達より女の子の友達のほうが多くて、やっぱり怪しまれてたんだと思うのね。「この子もしかしたら」って。それで、みづきちゃんと同じくらいの歳のとき、帰省して母と雑談してたら、「もしかして、あんた男の子好きなんちゃうか〜」って切り出されて。
- 一同
- へ〜〜!
- 井上
- そのときに、もうこれ以上隠すこともないのかも、と思って。そのときの雰囲気も柔らかかったから。ここはもういけるかも、と思って、「そうでございます」って言った。それがわたしの母親へのカミングアウトの場面だったかな。
- 太田
- ご配慮が素敵すぎるね! お母さんはどんな反応だったの?
- 井上
- 「やっぱりそうなんじゃないかと思ったわ」って。
- みづき
- お母さんって、やっぱり鋭いですよね。なんでも知ってる気がする。
- 井上
- そうだよね。母親ってやっぱり自分の子のことを見てるから。
- 太田
- お父さんは?
- 井上
- お父さんはもうなし崩し的に。わたし作品でカミングアウトみたいなのしたんですけど。それがDVD化したときに実家に送りつけたのね。
- 太田
- こわっ(笑)。
- 井上
- なので父親と兄は、お母さんがそれを見てたところに居合わせて知った、って感じ。それも今思えば母親任せにしてごめん、って思うけど。母から「お父さんとお兄ちゃんも見たから」って。
- 太田
- あの、見る人によっては恐怖しかねない「ゲイゲイゲイゲイ……」ってやつね(笑)。(参考:https://www.youtube.com/watch?v=fNA88CYqY90)
- みづき
- 私も見ました!
- 井上
- それが私のファミリーへのカミングアウトかな。
- 山田
- お母さんに1番言いやすかったの?
- 井上
- うん、そうだね、言うとしたら母親だったかな。うちは父が元から「結婚しろ」とかをあんまり言わない人だったから。言うなら母だな、と。
- 山田
- 言っても認めてもらえない、受け入れてもらえなさそう、とかっていうよりも、言う必要がない、って感じたってこと?
- 井上
- うん、あんまり気にしてなさそうだから、そこをあえて掘っていく必要はないというか。だからうちの場合はあまり一般的ではないかもしれないけれど。
- 太田
- うん。涼ちゃんの場合は、特殊な点もあるかもしれないけど、「まずお母さん」か「まずお父さん」みたいな感じで、自分がよく一緒にいる親の方から、っていうケースはよく聞くよね。カミングアウトって、「一回舞台に立って叫ぶ」ってことではなくて、「新たな関係性を作る」っていうことだから、いきなり全員にってわけじゃなくてもいいと思う。ゆっくりゆっくり、徐々に徐々に、じゃないかな。