
ゲイとレズビアンが話し合う、
今までのこと、これからのこと。①
- 2015.4.7
- たいき
1
2
たいきです。
“ゲイ”と“レズビアン”。
身近な存在にも思えるけれど、実際には普段の生活で知り合う機会はそんなに多くありません。
僕自身ゲイでありながらもレズビアンの知り合いはいなかったので、仲良くなってお互いの理解を深めてみたいなーと思っていました。
そこで今回、ゲイとレズビアンを集めて座談会を開催させていただきました!
短い時間ながらも、不思議な“あるある”ネタや共通の悩み話などで、距離感がグッと近づいた気がします。
それでは、お楽しみください~!
参加者
-
-
太田 尚樹
ゲイ。やる気あり美代表。熱いハートを持つ関西人
-
-
やませ
レズビアン。看護学生。女の子同士で結婚式を挙げた既婚女子。
-
-
井上 涼
ゲイ。やる気あり美メンバー。ゆるふわアーティスト。
-
-
PON
レズビアン。コテコテ関西弁。とにかくポジティブで行動派。
-
-
たいき(司会)
ゲイ。やる気あり美メンバー。サラリーマン。
第1回
ゲイとレズビアンがコンニチハ

意図せずに出会ったゲイとレズビアン。
- たいき
- いきなりですけど、実は俺、レズビアンの知り合いが出来るのは今日が初めてなんです。本当は気づいてなかっただけなんだろうけど。他の皆はどうですか?もともとゲイ・レズビアンの友達はいました?
- 井上
- 私もレズビアン(以下、ビアン)の友達は今まで1人もいなかったです。普段2丁目にも行かないし接点がなくて、ビアンと目を見て話し合うのは今日が初めて。
- やませ
- 私はメディコロルっていう、LGBTに関する医療情報を発信する団体を運営してるんだけど、そのつながりで出来たゲイの友達はけっこういるよ。でも、その活動を始める前は知り合うきっかけはなかったかな。
- たいき
- やっぱり、そうなんだ。
- 太田
- 僕はビアンバーに行くこともあるし友達はいるけど、同じセクシュアルマイノリティだから、といってできたビアンの友達はいないな。たとえばPONとはLGBTとはまったく関係ないコミュニティで出会って、お互いちょっと変わってて(笑)、それで仲良くなった感じだしね。
- PON
- うん、そんな感じやな。(笑)
- 井上
- PONちゃんは太田の他にもゲイの友達いる?
- PON
- それが、私はけっこういるねん。
- たいき
- なんでなんで??
- PON
- わたし、モーニング娘。とかハロプロが好きなんやけど、モーニング娘。の曲を踊るイベントを開いたら、集まってきたのがゲイばっかり、みたいな。気づいたら自分の周りがゲイばっかりになってて、あれぇ!?ってなって。50人くらいの出演者のうち半分くらいがゲイやってん。(笑)
- 井上
- それすごいね。(笑)じゃあ、予想だにせず集まってしまったんだ。 ハロプロ好きにはゲイが多いんですかね。
- 太田
- いっぱいいるよね、不思議なことに。僕の友達にもハロプロファンは多いよ。
「ブス」と呼び合うゲイと、見守り合うレズビアン。
- たいき
- なんでゲイにハロプロ好きが多いのかも気になるけど、それは一旦置いておいて。(笑)
やっぱり「同じセクシュアルマイノリティだから」という理由でゲイとビアンが集まることはなかなかなかった感じなんだね。
PONちゃんとやませちゃんは、実際にゲイと仲良くなってみて、ゲイに対してどういうイメージを持った? - PON
- ノリのいい人が多いな、と思う。ハロプロファンの友達が多いからなのかもしれんけど。女の人にはないノリというか、ちょっとオチャラけたような。
- 太田
- なんというか、「イェ~イ!」「アゲ~!」(テンション上がる、の意味)みたいな、テンションの高さ?(笑)
- 井上
- ビアンもノンケも関係なく、女の人とは違うっていう印象なのかな?
- PON
- うん、身の回りの女の子にはないノリがあるかなぁ。一般化はできんと思うけど。
- やませ
- あ、それは思う。
- 太田
- 思うんや?

- PON
- 女の人ってさ、いつでも真剣というか。
- やませ
- そうだね。私の周りだと、ゲイの子のほうが、シリアスなことでも面白く話そうとする人が多いかも。
- たいき
- それはあるかも。笑いに変える精神みたいな。
- やませ
- そうそう。それって、ゲイの中での文化として継承されてる感じなのかなぁ。
- 太田
- うーん、そうかも。文化的要因がある気がする。
- 井上
- ゲイとしてのお作法、みたいな?「どうせブスですから~」「あんたほんとブス~!」とか言ったりもするよね。(笑)
- 太田
- うんうん。「ブス」という前提で喋る文化があるね。僕のまわりなんかもそう。“ゲイが”じゃなくて、うちらが低俗なだけかもしれんけど。(笑)ブスっていう言葉を使わないゲイもいっぱいいるしね。
- PON
- なんか、ヤンチャな男子中学生のノリがそのまま、って感じがする。それはやめといたほうがいいんちゃう?っていうスレスレを行こうとするやん?静かにせなあかん場面でいきなり走るみたいな。(笑)
- 井上
- そういうのって女の人はやらないんだよね?
- PON
- うん。女の子はそういうのあんませーへん気がする。
- やませ
- 安全圏をいくというか。
- PON
- そうやねん。一概には言えへんけどね。
- 太田
- この話を聞いてて思ったんやけどさ、男は“出し合い”みたいな雰囲気がないかな?男が集まると、もちろん言葉には出さないけど、「何が面白いの?」「何を提供してくれるの?」みたいな雰囲気になる気がする。それに対して女の子は“見守り合い”って感じで、周りを見て「みんなはどう?」みたいな。
- PON
- なるほど。
- 太田
- だからかな、“かっこいい”っていうことを出して黙ってるやつもいるやん? 「はい、僕はかっこいいという価値を提供してまーす」みたいな。僕は自分のこと芸人枠やって思ってるから「コラー!」とかやってるけど。
- たいき
- 太田はそうだよね。基本的にうるさいから。(笑)
- やませ
- 今、芸人枠っていう言葉が出たけど、ゲイの人のほうが自分をキャラクター化しようとする意識が強い気がする。
- 井上
- そうかもしれないね。キャラが濃いほうがいいでしょ、みたいな雰囲気はあるかも。
- 太田
- 確かに。社会で評価されているゲイのあり方に影響されてるんかも……? テレビに出てるのはキャラの濃いオネエタレントの方が多いからさ、僕らはそれを見て「評価されているゲイ」って認知してるのかもね。
- たいき
- うん、一種の評価だね。テレビにあれだけ出まくれてるわけだし。そういうのを見てるから、ゲイコミュニティに慣れてくると一種の価値発揮として “濃いキャラクター”という選択肢が出てくるのかも。 ちなみになんだけど、“ビアンキャラ”が価値になってる有名人っているのかな。
- PON
- どうなんやろ。あんまいないかも。
- たいき
- “ゲイキャラ”っていうとオネエのイメージがすぐに浮かぶけど、“ビアンキャラ”っていうのはないよね。ビアンの子たちが濃いキャラクターを求めようとしないことに関係あるのかな。
- 井上
- どうなんだろ、面白いトピックだね。