やる気あり美

【後編】僕らは“LGBT”とまとめられて、まとまってみることにした

〜トランスジェンダーの井上さんと、ゲイの太田が、農家をはじめるまで〜

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多様なセクシュアリティの人が「ともに作るから、分かり合える」コミュニティをつくりたい

井上
なるほど、そういうことだったんだ。背景はそんなに知らなかったから聞けて良かったよ。でもさ、この農家のプロジェクト、別に一緒にやらなくてもそれぞれで出来たわけじゃん?なんで一緒にやりたいって思ってくれたの。僕はシンプルに太田と『やる気あり美』が好きだからなんだけど。
太田
それは、もちろん僕も大前提は、井上さんが好きだからですよ!
・・・
太田
アラサー2人による告白コーナー、ちょっときつさありますね(笑)。
井上
(笑)
太田
あと僕らは、今すぐ農家に駐在できるスタッフがいなかったっていうのもあるんですが(※井上さんは6月より田んぼのある茨城に移住)、何よりも一番は“一緒に栄える”において、できるだけ多様なセクシュアリティのメンバーで挑戦してみたかったからですね。井上さんも僕もある時から「LGBT」とまとめられるようになりましたけど、現状、L・G・B・T、それぞれカルチャーとしてはそんなに交差していないじゃないですか。
井上
そうだね。僕も新宿二丁目でイベントとかやったりするからゲイの友だちはいるけど、日常の中で濃い接点がある、という感覚はないかもしれないね。
太田
LGBTアクティビストをされている方は、政治的な活動として一枚岩になる必要があるから接点が生まれて、絆があったりしますけど、僕はただの一生活者としては、ゲイ以外のセクシュアルマイノリティの人はちょっと遠い存在だった。とりわけトランスジェンダーの人は縁遠い印象で。でも、だからこそ「まとまってみたいな」と思ったんです。さっき言ったように「一緒に何かを作ってれば、分かり合えるはず」っていう信条が僕にはあったので。
井上
本当、その「ともに作れば、分かり合えるでしょ」っていう言葉を飲み屋ではじめて太田から聞いた時は興奮したなー!めちゃくちゃ共感した。
太田
「鳥肌たったわー!!」って叫んでくれてましたもんね(笑)。嬉しいです。トランスジェンダーもゲイもレズビアンもバイセクシュアルも、ほかにも色んなセクシュアリティの人も「一緒に美味しいお米をつくりたくて頑張ってます!」っていう繋がりができたらめっちゃクールだな、と思うんですよね。「結構まとまれましたー!」とか言いたい。どうなるのか未知な部分もありますが。
井上
でも、その未知っていうのが楽しみだよね。もはやどういうことでぶつかったりするのか、とかもワクワクする。
太田
そうですね。地味に壮大で不安もありますが、楽しんでやっていきたい。あと「地方でやりたい」と思ったことに関してなんですが、それは“LGBTフレンドリー”を都会だけのものにしたくない、という思いがあったからですね。僕の友人には「本当は田舎に帰りたいけど、帰ったら居場所がなくなるから東京に残ってる」というLGBT当事者の友だちがいっぱいいるので。
井上
それは僕の友人にもいるから分かるよ。だからさ、この農家のプロジェクトは色んな面でいいよねってことだよね!(笑)
太田
まとめた!(笑)でも間違いない!
井上
今は農家で人を雇えるような体力はないからたった数人のコミュニティだけど、そこはこれから。全国の皆さんに僕らの米を買ってもらえるよう努力して、大きな農家にしていきたいね。
太田
先日の田植えイベントで植えた苗も10月にはお米になりますし、オンラインでお米を購入していただける態勢を整えないとですね…。あとは、実際に農家で働ける方ばかりじゃないから、それこそ田植えとか、節目毎に農家づくりを手伝ってもらうイベントはやりたいですね。関わり方のバリエーションは増やしていきたい。たくさんの人と「ともに作れてるな」って思える場所にしたいですよね。
井上
ゆくゆくは、ゲストハウスとかも作って、いつでも全国の人が遊びにこれるようにしたいしね。夢は膨らむ一方だわ。
太田
本当それもやりたい!とにかくは7月にこの農家プロジェクトはクラウドファンディングにチャレンジするので、皆さん、応援してください!
井上
そうだね。本当、しっかりPRで終わるね!(笑)

お わ り

先日の田植えイベントの様子
BBQは大盛況でした!
最後に集合写真をパシャリ

 

先日の田植えイベントのレポートはこちら

 

クラウドファンディングを7月中旬開始予定ですので、

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前編はこちら

 

中編はこちら

 


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