やる気あり美

ゲイチョイス! 好きな『週刊少年ジャンプ』登場キャラBEST3 その②

やっと素直になれたオンナ ニコ・ロビン

こんにちは。金沢です。

ゲイ—ノンケ間の橋渡しをすべく、『週刊少年ジャンプ』登場キャラクターの好きなところをゲイ目線で紹介する本企画。第2回をお届けいたします(第1回はこちら)。

 


第2位

ニコ・ロビン

『ONE PIECE』より


 

第2位は海洋冒険マンガ『ONE PIECE』から、ニコ・ロビン。

〔尾田栄一郎:ONE PIECE,19巻,p74,2000,集英社〕

ロビンは海賊団「麦わらの一味」の乗組員で、難解な古代文字を解読することのできる考古学者。

海賊っていうと何やら穏やかではないけど、「麦わらの一味」が行く先々でやってることと言えばほとんど慈善活動みたいなことばかりで、略奪だとか殺人だとかそういう物騒なこととは本当に無縁なのね。

海賊っていうよりか、冒険家集団って感じのピースフルなグループなわけ。安心して。








〔同77巻,p4,2002〕
(麦わらの一味:上から、ルフィ、ゾロ、ナミ、ウソップ、サンジ、チョッパー、フランキー、ブルック)

メンバー一人一人のキャラがきちんと立ってるおかげでやり取りに安定感があるんだよね〜。

 

それでそれで。

この世界には「悪魔の実」っていう果物が存在していて、それを食べた人間は特別な能力を得ることができるっていう設定になってるのね。

〔同19巻,p73,2002〕

〔同19巻,p73,2002〕

ロビンが口にしたのは「ハナハナの実」。
自ら説明する通り、そこら中に体の一部分を咲かすことのできる能力なのです。

 

それでは、私がロビンにアガるポイント、早速いっちゃいましょ~! ソレ!

 

 

①  戦闘シーンがアゲすぎ


〔上:同29巻,p22,2002 下:同77巻,p177,2015〕

胸先で交差する両の手、お決まりの擬音とともに咲く身体各部、舞う花弁。
あ、アゲ………
ロビンがハナハナの能力で敵を締め上げるたび、胸が高鳴るのを禁じ得ないわ。。

非力な感じなのに、でも“体術”ってのが◎だよね。

なんていうか、オカマの私は体術(っていうか野球とかサッカーとか、広義での体を動かすこと)で常にノンケたちに負けてきたわけで(オカマ関係なかったらどうしよ…… やべ……)、成人したらしたでゲイなんだしとかいうよくわかんない理由で筋トレなんかもするんだけど、それでノンケよりも体が大きくなってもなんか違うんだよね。そういうことじゃないよね。養殖筋肉じゃセルフエスティーム高まんないよね。

勝つなら体術(っていうか体を動かすこと)で勝ちたいわけよ、やっぱ。でもがさつなのは嫌。
その矛盾を超えてくるあたり、ロビンにはアガらざるを得ないんだよね。。。

読むだけでオカマのプリミティブな欲求を満たしてくれる装置感ある……。

 

 

②  過去エピが悲しすぎ



〔上:同41巻,p61,2006 中:同41巻,p143,2006 下:同41巻,p151,2006〕

いやホント悲しすぎるだろ常識的に考えて……。

ずっと1人で孤独に生きてきて、周囲から疎まれ続けたのちにやっと母親に再会できたと思ったら、またすぐにお別れ(死別)だなんて。
ゴマキも真っ青の薄幸っぷりだよ。。

完全なる私サーチなんだけど、オカマって複雑な家庭環境の人が多い印象だから、何となく放っておけない感あるかも……。

 

 

③  仲間に思いを打ち明ける場面が感動的すぎ

やっときた!
コレが私のいちばん好きなシーンです。




〔上:同41巻,p202,2006 中上,中下:同41巻,p203,2006 下:同41巻,p204,2006〕

 

出たね、結論。

もうさ、仲間。……これじゃん???

 

ワンピースってやっぱりスゲェよ。
私みたいなオカマに仲間の大切さ、熱さをきちんと伝えてくれるんだもん。白旗モンよ。

累計発行部数が3億部を突破!って、そりゃそうだろ。
納得も納得、ガッテン承知の助だよほんと。。

 

あ、それでこのシーン(「エニエス・ロビー編」の思想的クライマックス)に至るまでの経緯についてなんだけど。

世界政府(海賊とは敵対)から古代文字の解読に協力すれば仲間を見逃すと持ちかけられて、ロビンはそれを飲んで一味のもとを離れることを選んでしまうのね。
その背景にはやはり彼女の生まれ育った環境、それによって形成された思考パターンが存在していて、自分を助けに来てくれた仲間を前にしても、その考えはなかなか覆らない。


〔上:同41巻,p195,2006 下:同41巻,p196,2006〕

一味を離脱する本当のところをようやく伝えたロビンの言葉を聞いて、さっくり世界政府に宣戦布告したルフィたち(↓)。


〔上:同41巻,p198,2006 下:同41巻,p199,2006〕

極めてあっさりと、「仲間>>>>>>>>世界を敵にまわすこと」っていう決断を下すあたり、ちょっと馬鹿かよって感じだけど、でもやっぱさ、ステキじゃない??
で、その姿を目の当たりにすることでようやくロビンの心が動いて、最初に挙げたナミダ場面につながるんだよね。

 

ロビンの魅力って、圧倒的に不遇な環境で育ったことによる人間不信。からの仲間への親愛の情の芽生え、故の自己抑制。からの最終的な自己開示だと思うのね。

「自分が関わると好きな人たちに迷惑をかけてしまう。だから去ろう」
この感覚、正直わからなくはない。
ものすごく人間的にすばらしい人だったり素敵な人だったり、そういう人たちと接していると、「自分のような人間が関わってしまって、自分のような人間のために時間を割いてもらってしまって申し訳ない」みたいな気持ちが芽生えてしまいがちだから。
卑屈すぎるのは自覚してるんだけど、それが正直な感想なんだよね~。。

で、結局これって、前回高菜に関して話したことと重なるんだけど、自分に自信(他者に自分を受け入れてもらう自信)がないことが根っこにある気がしている。
自信がないゆえの自意識に邪魔をされて、仲良くなりたい人たちとうまく関係を構築することができない、みたいな。
これ、自己形成失敗ガマの私的にはホントあるあるだから、共感しかないわけ。。

でもロビンの場合、それでも手を差し伸べてくれる仲間たちがいて、その温かさに触れることで一気にタガが外れるんだよね。それまでフタをしていた感情が一気に噴出する。

そんなもん見せられた日には、共感からの涙しかないよね。。

 

だってほら。

〔同41巻,p204,2006〕

まーた泣けてきた……。

あーしも麦わらの一味に加わりてぇよ……。

 

そんな感じで第2回、終了です。まだつづく。

 


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